健康と医療...パラダイム・シフトの時代?<真相41>
第三期 ダイジェスチョンマイスター認定講座(2月24,25日) | 一般社団法人 日本栄養医学食養協会
インフルエンザ予防のお噺
1月11日 NTV系(AX) ‘news every’ は ‘今年のインフルエンザ...特徴と予防’ と銘打ち下記ニュースを5分27秒も放送しました。 今年は過去10年間で最もインフルエンザが流行するんでは?(゜o゜)
Source: http://www.news24.jp/articles/2018/01/11/07382699.html
ワクチン不足もあり、蒲田医師(番組コメンテーター) は
インフルエンザ予防策として暮らしでできる
除菌 うがい・手洗と免疫力を高める食材を摂るコトを推奨しました。 ‘ワクチンは予防の決め手と云うより
重症化を防ぐのがそもそもの役割’
とも発言。薬より生活習慣食事の方が
インフルエンザ予防には効果的とのコメントでした。
このニュースから遡る約2ヶ月前...
昨年11月2日 NTV系(AX)‘ヒルナンデス !‘
にてインフルエンザに対する最新の臨床試験の結果を披歴しました。
Source: http://www.ntv.co.jp/hirunan/thursday/2017/11/02/
TV番組を作る...在京キー局およびNHKのゴールデン・タイム
(平日7:00~8:00+19:00~23:00 / 土・日・祝日8:00~10:00+18:00~22:00) は
健康・情報番組が目白押しです。
◆健康カプセル・ゲンキの時間 TBS/JNN系 日曜日8:00~8:30
◆主治医が見つかる診療所 TX系 月曜20:00~20:54
◆名医とつながる・たけしの家庭の医学 ABC/EX系火曜日(不定期) 19:00~21:48
◆ためしてガッテン! NHK/水曜日 20:00~20:45
このほか、いわゆる情報番組 + NHK特集... 等々を入れると
健康関連コンテンツ の放映量(HHGRPs)は
全番組の放映量の38.3%に上るそうです。
つまりTVの全コンテンツの凡そ4割が健康関連コンテンツ
なのです。
Source: https://www.asahi.co.jp/hospital/onair/171226.html
これらTVコンテンツは最新の医療的発見に基づきつつも
冒頭の ‘ヒルナンデス’ の様に
暮らしで実践できる情報を ‘主’ にしています。
広告出自の筆者としては 、20年前には あり得なかったなぁ~
との感慨一入です。
マス・メディアの王様であるテレビ(民法)が
薬より食材等が効果的であると取り扱うとは...。
この傾向は ‘ためしてガッテン!’(‘95年3月29日・初回放送)
が始め・普及させた、と言われています。
医療が変わり始めた
栄養医学の誕生
ナノ単位(細胞)での分析・診断を可能にした
医療技術のイノベーションがこの傾向を生みました。
キッカケは ’イヌイット健康調査’ (1972)
と言われています。
肉しか食べないイヌイットになぜ血栓性疾患
(心筋・脳梗塞)がいないのか?
この謎を解明するために、同じく肉を偏食する
デンマーク人との血液を比較したのです。
この大規模検査の結果
アザラシ肉に多いオメガ(ω)3系不飽和脂肪酸
EPA/DPAが血液をサラサラにする!
衝撃の発見がもたらされました。
Dr's Choice®シリーズ『EPA635+DHA』│新・医食同源 おいしい栄養医学 [生活クラブ]
グリーンランド (北極圏) に暮らす極限の民族です。
野菜も、薬も、病院も無しで2万年もの間
アザラシの肉と脂だけで健康に暮らして来ました。
この驚愕の事実はヒトが食を通して
栄養を取込む過程How To Eatに焦点を当てる
新しい医学を生んだのです。
’慢性症状は薬でなく食べ方 (How To Eat) で治る’
米国のパイオニア・J.ジョナサン医師は端的に表現しました。
Source: http://tahomaclinic.com/
社会制度としての医療も変わる
‘80年代は自由・資本主義諸国の国民皆保険制度
が軒並み破綻した時代でした。
米国・レーガン政権は健康保険制度を撤廃。
高額な損保・医療保険に入っていないと
医療費は100%自己負担となりました。
アメリカは病院に気軽に行けない国になったのです。
Source: http://lify.jp
国民皆医療保険制度の破綻は処方不要・安価なサプリで
症状を紛らわすサプリ依存および代替医療(自然療法・菜食療法など)
百花繚乱時代になります。
悪質サプリも横行。サプリ濫用で健康を損なう。
そこで米国は‘80年代後半になると、多様な医療制度度改を迫られます。
Certified Clinical Nutritionists 臨床栄養士創設
もその一つでした。
佐藤章夫先生がJ.ライト医師の薫陶の下
米国で取得された資格です。
CCNはNPL* 医師 が効能を証明した サプリを
処方します。日本では〇〇栄養療法の先生が
ドクターズ・サプリ (和製英語) として広めています。
Source: http://www.drtimbinder.com/about/certificates/
*:NPL試験に合格した医師のみに授与< Naturopathic Physicians License >。
効能を訴求できるサプリを開発・製造できる国家資格。NPLサプリは実質、薬と同じ。
日本の医療と栄養医学
日本は膨大な赤字を抱えつつ、今もなお国民皆保険制度
を堅持する少数派の自由・資本主義国です。
‘日本の医療および所得再分配政策は
とOECD(’85)に言わしめた程、上手く行ったのです。
反面、日本は医師に権能集中させた結果、技術偏重 ・臓器別
縦割医療+執刀医優位+投薬主義
になりました。 欧米で主流になったげたチーム医療 :
診断医の責任・権限で専門医を集めたチームが
治療する統合医療とは真逆な印象です。
日本も大病院では、専門医から成るチームが医療にあたりますが
診断医(≠主治医)に相当する先生=チームをまとめ
治療に責任を持つ医師が存在しません( ;∀;)
90年代...舶来指向の日本のドクター達は栄養医学に飛びつきます。
製薬会社がこの先生たちを支援、栄養医学を投薬主義と結びつけます。
‘サプリが効かないのは第一に無用なサプリを摂っているから。
第二に必要なサプリを必要量摂っていないから’
と患者さんを薬漬けならぬ...
サプリ+ビタミンCの注射漬けにしてしまいます。
彼らは血液検査・分子レベルの解析に基づくと称し
莫大なサプリを患者さんに投与します。
このドクター達は患者さんに5~6万円/月・平均
のサプリ+注射を投与しているのです。
○○栄養療法へのサプリ供給元K氏に拠れば
治癒率60%程度だそうです。
K氏曰く ‘結局適切なサプリでも
吸収できないヒトが4割もいる‘
我が国・行政府はこの状況を把握しつつも
米国の様な
抜本的改革を発動する気配も見せません。 我が国は、まるで80年代前半の米国の様です(゜o゜)
日本の伝統技能? ご都合主義+何でも日本化
JANMが普及する栄養医学はCCN制度を基盤とする
米国発の臨床技術体系です。
佐藤章夫先生が創始された社団法人なので当たり前ですが...。
○○栄養療法はドクター・医師が主宰しています。 医師なので採血が可能です。
高価な分析機器が弾き出す解析結果を患者さんに見せ・診断します。
これ程説得力あるプレゼンはないですね~( ゚Д゚)
一方で○○栄養療法・関係者は吸収できないヒトが 4割いる原因を追及する素ぶりすら見せません。
我が国には母胎(社会・時代的理念)から切り離し
モデルとなる舶来・最先端の技術とシステムだけ次々に‘輸入’する。
そして手っ取り早く成果を生む’伝来技能‘のご都合主義
=高度な受容能力 (何でも’日本化’する能力/例:洋食、
政治体制=OECDは第三の分類と報告)がある*...と言われています。
*: 丸山真男 ’日本の思想’ Source: http://renkonn.blogspot.jp/2012/01/4.html
そして今も尚、このご都合主義
特に医療分野で綿々と継承されているのです。
輸入でなく本場(米国)にて正統に栄養医学を継承した佐藤先生に
このご都合主義が生んだ理不尽が降りかかったのです。
我が国にも、米国の栄養医学を ’輸入’ する医師が現れます。
一方、抜本的な健康保険制度・医療改革はありませんでした。
なので、日本にCCNあるいはそれに相当する制度は出来ず終い。 つまり本家CCNの佐藤先生は
日本でサプリ処方・問診できない
状況でした(゜o゜)(゜o゜)(゜o゜)
日本のご都合主義・なんでも日本化した
医療制度が生んだ...笑えない皮肉です。
臨床実績が医療を磨きます。
佐藤先生の栄養医学...協会・栄養医学はその機会に乏しかったのです。
新生JANMFの栄養医学
筆者の甥っ子君は通称’タマイ’ (医学校)を3年前に卒業しました。
進路選定で迷っていた時のことです。
‘開業するなら、眼科と産婦人科なんだって。
設備投資しないで開業して、手術・お産はしない。
出身医局に紹介状を書けばラクに稼げる。
でも産婦人科はタイヘン。
内科的な勉強と、外科手術の経験を併せ持たないとダメなんだって’
結局、お勉強が苦手で手先が器用な甥っ子君は心臓外科を選びました。
昨年からJANMFに参画した山道玄先生<以下、先生>は浜松医科大学を卒業。
静岡岡がんセンターなど経て
現在は沼津聖隷病院・産婦人科部長を務められています。
婦人科にお産以外でやって来る患者さんに
婦人科の疾患所見に基づいた治療しても治らない。
あるいは症状が改善してもぶり返し、また受診する患者さんが多い。
微熱・火照り・眩暈が続く、全身がだるい、湿疹が全身に出る、
朝・起床できない、食欲ない、頭痛が続く、やる気がない、鬱の様な気分、
慢性的に便秘・下痢...等これら症状が女性に特有な症状を伴い現れるそうです。
プロトコル (病院が定める医療マニュアル・アンチョコ)通りの医療だと
ラクでリスクもない。が結局...慢性症状の患者さんは治せない。
そこで先生は婦人科医のプロトコルに則りつつも栄養医学
‘薬でなく食で治す’ 療法を始めました。
薬は副作用がありますがキホン、食は副作用がないからです。
すると...これまでのぶり返しが消えました。
つまりこれら症状は婦人科系疾患の様相を呈してはいるが...
不定愁訴、慢性疾患、食物不耐症・アレルギー、
副腎疲労症候群だっだのでした。
前出の○○栄養療法、予防医学会...
先生は日本で受講可能な栄養医学系のセミナーに次々と参加。
’輸入’ でなく学び始めました。そして佐藤先生に出会ったのです。
辺境理論:aufheben(アウフヘーベン)である?栄養医学
筆者が患者として医療と関わった履歴は半端なく長く、深いです。
幼少のみぎりは自家中毒で入退院を繰り返し’68に盲腸の手術。
’77に椎間版ヘルニアの大手術+3ケ月入院。
’79に両足骨折で手術+3ケ月入院。
‘88にヘルニア再発→カイロの神様と出会い代替医療でヘルニア解消。
’93に右膝骨折で内視鏡手術+3ケ月入院。
‘99にヘルペス・帯状疱疹で、抗ヘルペスウイルス薬・アメナメビルで完治 →西洋医学に回帰。
’06に肝臓膿→ドレイン+1ケ月入院。‘11に左足・骨折+1ケ月入院。・
‘12に両眼・白内障で手術。’14に両眼・後発性白内障で手術。
’12以来、両眼・緑内障で現在も加療中。
まーっ、かくも頻繁にケガ・病気になるもんだぁ... と我事ながら呆ます( ;∀;)
同時に、現代・西洋医学の限界+効能を実体験。
様々な代替医療の門を叩いて回る
健康難民状態も経験。
両方の医療の限界+効能を体験した...と思います。
ヘルニアを治したカイロの神様M先生は
食物不耐症に起因するLGS* がほぼ全ての慢性疾患の原因とする
独自の代替医療に行き着きました。
*: Licky Guts Syndrome <小腸壁絨毛細胞・弛緩症候群>
もちろん↑の様な言語でM先生自ら語られた訳ではありませんが...。
嘗ての社会学学徒であり、現代・西洋医学と代替医療の限界+効能を見た
...様な気がする筆者はマックス・ウエーバー先生が
語った‘辺境理論’を思い起こします。
その超要約は ‘ある時代を作り支配した文明<中心的文明・教義>の辺境から
新時代を作り支配する次の中心的文明が生まれる。
最初は辺境の文明<教義>として’ (古代 ユダヤ教)
ウエーバー先生の辺境とは、地理上のみならず概念の辺境も含みます。
本場・米国での栄養医学の成立する様は
この辺境理論<パラダイム>そのものでは?と思います。
レーガン政権下・国民皆健康保険制度<テーゼ/正>が崩壊。
西洋・現代医学の<アンチ・テーゼ/反>として
代替医療・サプリ依存社会になりました。
さらに、アンチ・テーゼが招いた社会問題から西洋・現代医学の
辺境領域・生理医学の内科医たちが担い手となり
‘薬でなく食で治す’<新(ジン)テーゼ・合>栄養医学を生んだのです。
栄養医学は西洋・現代医学の新しいパラダイムであり
旧パラダイムが疾患と見なぜず・治療できなかった
慢性疾患・不定愁訴・食物不耐症+アレルギーを治します。
弁証法的進化の過程<正→反→合>aufheben (アウフヘーベン)
を遂げて栄養医学と云う<ジン・テーゼ/合>
希望の医療になったと協会は捉えています。
現代医療の中で唯一疾患(病気)に該当しない
お産あるいは女性に固有な兆候(症状)を
ずーっと診て来た...ある意味、西洋・現代医療の辺境分野
産婦人科医師・先生が日本では正当な栄養医学の担い手になる。
実に、辺境理論とaufheben(アウフヘーベン)
を象徴している...のでは?と感慨深いです。
第三期 ダイジェスチョンマイスター認定講座(2月24,25日) | 一般社団法人 日本栄養医学食養協会